top of page

50周年を迎えて、いま改めて「J-EPS recycling」を考える




熱で溶かして成形したインゴットを再利用する発泡スチロールリサイクルは、

日本発祥のリサイクル手法だと言われています。


パナケミカルのリサイクル事業の原点である

「J-EPS recycling」も、その流れの中で生まれました。



リサイクル事業のはじまり


もともと弊社は、

松下電工株式会社の化学材料代理店として、

硬化性樹脂を中心に事業を展開していました。


しかし、第二次オイルショックの影響により、

プラスチック原料の安定供給が難しくなった時代、

先代・犬飼重平は、新たな可能性を模索することになります。


ある日、築地魚市場から立ち上る黒煙を目にし、

公害防止やコスト削減の観点から、

発泡スチロールを溶かして再利用できないか

という発想に至りました。


もし溶かしてできたインゴットに価値があり、

それを販売できるなら、

リサイクルは事業として成立するのではないか――

そんな問いから、J-EPS recyclingは始まりました。



海外市場との出会い、そして循環へ


当初、国内での販売先を探しましたが、

当時はなかなか理解が得られず、

販路は海外へと向かいます。


台湾、韓国を経て、

最終的に行き着いたのが香港でした。

やがて、J-EPS recyclingで生まれたインゴットは、

VHSビデオカセットテープの材料として使われるようになり、

リサイクルの循環が初めて形になっていきます。


その後、全国の市場やスーパーマーケットに

リサイクル処理機が広がり、

現在では全国約2,000社のネットワークによって

月間3,000トンを回収する、

世界最大規模の発泡スチロールリサイクルへと成長しました。



何度も訪れた危機を越えて


この道のりは、決して平坦なものではありませんでした。


香港の輸入禁止、

リーマンショック、

原油価格の暴落、

急激な円高、

中国によるプラスチック輸入禁止――。


幾度となく、事業の存続そのものが問われる局面がありました。


しかしそのたびに、

仕入れ先や処理機メーカーとともに仕組みを見直し、

品質を高め、

海外の販売先とも対話を重ねながら、

一つひとつ乗り越えてきました。



世界へ広げたい、日本の仕組み


現在でも、

世界では発泡スチロールリサイクルが

うまく機能していない地域が数多くあります。


だからこそ私たちは、

長年かけて磨いてきた

日本のJ-EPS recyclingの仕組みを、

これからはより広く世界に伝えていく必要があると考えています。


品質を軸に、

現場と市場をつなぎ、

循環を成立させてきたこのモデルは、

日本だからこそ生まれたリサイクルの形です。


50周年という節目を迎え、

その原点をあらためて見つめ直しながら、

次の世代へとつなげていきたいと思います。



犬飼健太郎

 
 
bottom of page