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輸出入の基本知識「HSコード」をわかりやすく解説します(その一)

こんにちは、パナケミカルです。


本記事は、日頃より弊社の輸出業務をサポートいただいている山九通商の時本社長にご協力いただきました。

時本社長は「一般社団法人資源プラ協会」の理事としても、貿易実務の専門的なアドバイスを行っていらっしゃいます。


今回は、お客様からもよくご質問をいただく「HSコード」について、基礎からわかりやすくご紹介します。

貿易に携わる方はもちろん、これから輸入ビジネスを始めたい方も、ぜひ参考になさってください。


HSコードとは?

HSコードとは、世界税関機構(WCO)が定めた貨物を分類するためのコード番号のことです。

日本では、以下のような統計品目表に掲載される番号を指します。



輸出:「輸出統計品目表」

輸入:「実行関税率表付輸入統計品目表」




貨物を輸出入する際には、税関への申告が必要です。そのときに申告貨物を表す番号としてHSコードを税関申告書類に記載します。


このコードは、主に以下の目的で利用されます。


関税率の決定


輸出入規制の適用


統計データの収集


コードの構成と改正

HSコードは10桁の番号で構成されています。


最初の6桁:世界共通


残りの4桁:各国で独自に定める細分番号


おおよそ5年ごとに改正が行われ、新製品の番号が追加されたり、既存の品目が細分化されたりします。

細分番号は各国の事情に合わせて設定されるため、国によって異なります。


プラスチック製品の分類

プラスチック関連の品目は、HSコード39類に分類されます。

ここでは、代表的な番号をいくつかご紹介します。



【輸出時の参考コード】

原料・一次製品


3901.10-0000:ポリエチレン(LDPE)のペレット、パウダー、フレーク


3902.10-0005:ポリプロピレンのペレット、パウダー、フレーク


3903.19-1003:ポリスチレンのペレット、パウダー、フレーク


製品・二次製品


3920.62-0001:PETシート・フィルム(長方形・正方形)


3923.10-0005:プラスチック製の箱やケース


3926.10-0006:プラスチック製の事務用品・学用品


プラスチックのくず(スクラップ)


3915.10-0000:エチレンの重合体


3915.20-0004:スチレンの重合体


3915.30-0001:塩化ビニルの重合体


3915.90:その他


3915.90-1102:PETフレーク


3915.90-1905:その他PET


3915.90-2001:ポリプロピレン


3915.90-9001:その他


【輸入時の参考コード】

ポリエチレン・ポリプロピレン等(一次製品)


3901:エチレンの重合体


3901.10:比重0.94未満(直鎖状低密度ポリエチレン)


3901.10-0210:バイオマス由来


3901.10-0291:その他


3901.20:比重0.94以上


3901.20-0111:バイオマス由来


3901.20-0192:その他


3901.30:エチレン-酢酸ビニル共重合体


3901.40:エチレン-αオレフィン共重合体


3902:プロピレンの重合体


3902.10:ポリプロピレン


3902.10-0101:ペレット・粉等


3902.10-0904:その他


3902.20:ポリイソブチレン


3902.30:プロピレンの共重合体


ポリカーボネート


3907.40:ポリカーボネート


3907.40-1002:テトラブロモビスフェノールAポリカーボネート


3907.40-9004:その他


プラスチックのくず


3915.10-0000:エチレンの重合体


3915.20-0004:スチレンの重合体


3915.30-0001:塩化ビニルの重合体


3915.90-0004:その他


まとめ

HSコードは輸出入の現場で必要不可欠な知識です。

品目の分類やコードの選定を誤ると、通関の遅れや追加手続きが発生する可能性があります。


これから貿易を始める方も、すでに実務に携わっている方も、日頃からHSコードの確認を習慣にすることをおすすめします。


ご不明な点がございましたら、お気軽にパナケミカルまでお問い合わせください。

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