輸出入の基本知識「HSコード」をわかりやすく解説します(その一)
- パナ ケミカル
- 7月1日
- 読了時間: 3分
こんにちは、パナケミカルです。
本記事は、日頃より弊社の輸出業務をサポートいただいている山九通商の時本社長にご協力いただきました。
時本社長は「一般社団法人資源プラ協会」の理事としても、貿易実務の専門的なアドバイスを行っていらっしゃいます。

今回は、お客様からもよくご質問をいただく「HSコード」について、基礎からわかりやすくご紹介します。
貿易に携わる方はもちろん、これから輸入ビジネスを始めたい方も、ぜひ参考になさってください。
HSコードとは?
HSコードとは、世界税関機構(WCO)が定めた貨物を分類するためのコード番号のことです。
日本では、以下のような統計品目表に掲載される番号を指します。

輸出:「輸出統計品目表」
輸入:「実行関税率表付輸入統計品目表」
貨物を輸出入する際には、税関への申告が必要です。そのときに申告貨物を表す番号としてHSコードを税関申告書類に記載します。
このコードは、主に以下の目的で利用されます。
関税率の決定
輸出入規制の適用
統計データの収集
コードの構成と改正
HSコードは10桁の番号で構成されています。
最初の6桁:世界共通
残りの4桁:各国で独自に定める細分番号
おおよそ5年ごとに改正が行われ、新製品の番号が追加されたり、既存の品目が細分化されたりします。
細分番号は各国の事情に合わせて設定されるため、国によって異なります。
プラスチック製品の分類
プラスチック関連の品目は、HSコード39類に分類されます。
ここでは、代表的な番号をいくつかご紹介します。
【輸出時の参考コード】
原料・一次製品
3901.10-0000:ポリエチレン(LDPE)のペレット、パウダー、フレーク
3902.10-0005:ポリプロピレンのペレット、パウダー、フレーク
3903.19-1003:ポリスチレンのペレット、パウダー、フレーク
製品・二次製品
3920.62-0001:PETシート・フィルム(長方形・正方形)
3923.10-0005:プラスチック製の箱やケース
3926.10-0006:プラスチック製の事務用品・学用品
プラスチックのくず(スクラップ)
3915.10-0000:エチレンの重合体
3915.20-0004:スチレンの重合体
3915.30-0001:塩化ビニルの重合体
3915.90:その他
3915.90-1102:PETフレーク
3915.90-1905:その他PET
3915.90-2001:ポリプロピレン
3915.90-9001:その他
【輸入時の参考コード】
ポリエチレン・ポリプロピレン等(一次製品)
3901:エチレンの重合体
3901.10:比重0.94未満(直鎖状低密度ポリエチレン)
3901.10-0210:バイオマス由来
3901.10-0291:その他
3901.20:比重0.94以上
3901.20-0111:バイオマス由来
3901.20-0192:その他
3901.30:エチレン-酢酸ビニル共重合体
3901.40:エチレン-αオレフィン共重合体
3902:プロピレンの重合体
3902.10:ポリプロピレン
3902.10-0101:ペレット・粉等
3902.10-0904:その他
3902.20:ポリイソブチレン
3902.30:プロピレンの共重合体
ポリカーボネート
3907.40:ポリカーボネート
3907.40-1002:テトラブロモビスフェノールAポリカーボネート
3907.40-9004:その他
プラスチックのくず
3915.10-0000:エチレンの重合体
3915.20-0004:スチレンの重合体
3915.30-0001:塩化ビニルの重合体
3915.90-0004:その他
まとめ
HSコードは輸出入の現場で必要不可欠な知識です。
品目の分類やコードの選定を誤ると、通関の遅れや追加手続きが発生する可能性があります。
これから貿易を始める方も、すでに実務に携わっている方も、日頃からHSコードの確認を習慣にすることをおすすめします。
ご不明な点がございましたら、お気軽にパナケミカルまでお問い合わせください。
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