【会員限定】優れた装置が支えるマテリアルリサイクルの理想形
- パナ ケミカル

- 2022年2月1日
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更新日:2022年3月18日
【解説】株式会社パナ・ケミカル技術顧問 本堀雷太
前回、発泡スチロール(EPS)製魚箱のリサイクルを例に、処理作業に従事するヒトこそが最高の識別装置であり、このヒトの能力は長年の経験に基づくというお話しをさせて頂きました。

今回はその流れとして、「ヒトの能力を支える技術としての処理装置の機能」の例を一つ挙げてお話しさせて頂きます。
以前、この会員ページでも取り上げた事がありますが、プラスチックのマテリアルリサイクルを成立させるためには、「経済的な合理性」と「技術的な妥当性」の双方が両輪の轍の様に機能する事が必須です。
そしてプラスチックのマテリアルリサイクルを持続的に営むためには、プラスチック廃棄物の処理物や再生プラスチック原料が安定に取引される必要があり、この取引要件の一つが「品質」という事になります。
このプラスチックのリサイクルにおける品質は、処理作業に従事する「ヒト」とヒトが使いこなす「技術(装置)」によって生み出されます。
ヒトの優れた能力を処理技術や処理装置が支える形がプラスチックのリサイクルの理想形であり、従来の「廃棄物を処理する」という視点から一歩進んだ「廃棄物を原料に資源を製造(工業原料)する」という大きな転換を促す事になります。
前置きはこれぐらいにしまして、今回は品質を向上させるために必須の要件であります「異物の除去」に関する技術について見て参ります。
プラスチック廃棄物の中間処理を行う上で頻繁に利用される単位操作の一つに「破砕」や「粉砕」といわれる操作があります。
廃棄物のかさ(体積)を減じて均質化することでハンドリング性を向上させ、後工程である再生処理をスムーズに進める効果があります。
しかるに破砕や粉砕を施す際に作業者によって予め異物の除去が行われていなければ、異物は廃棄物と共に破砕や粉砕されてしまいます。
処理物(破砕品、粉砕品)から後で異物を除去するというのは”至難の業”でありまして、それだけに作業者の持つ「ヒトの能力」というものは非常に重要です。
ですが、作業者も”人の子”でありまして、実際の現場では異物を見逃してしまう事もあります。
そんな場合に備え、処理装置の中には異物の除去工程が組み込まれたものも存在するのです。
下写真をご覧下さい。

これはパナ・ケミカルのお家芸である「発泡スチロール(EPS)のリサイクル」の現場で使用されている破砕機((株)名濃製)です。
投入された発泡スチロールは、ベルトコンベアに沿って破砕口に至り粗破砕が施されます。
粗破砕物は破砕機後部に備えられた空送用フードより吸い上げられ、ストックタンクへ空送されます。
実は、この空送用フードの部分に異物除去の機構が組み込まれているのです。下写真をご覧下さい。
