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【お知らせ】循環経済新聞に弊社が紹介されました。

更新日:2021年11月25日



プラ循環法とリサイクル質の高いマテリアルリサイクルを輸出規制、プラ新法に対応

パナ・ケミカル 代表取締役 犬飼健太郎氏


 今年1月に発効したバーゼル条約附属書改正とそれに伴う日本のバーゼル法省令改正は、プラスチックのマテリアルリサイクルや他の再資源化に影響をもたらしつつある。一方で、プラスチックの高値で、新たな規制のもとでも一定量のプラスチック輸出は堅調だ。この複雑な状況の中でプラスチック資源循環促進法が来春に施行される。マテリアルリサイクルを始めとするプラスチックの再資源化はどのような方向に進むのか。リサイクルプラスチック原料・関連機器商社であるパナ・ケミカルの犬飼健太郎社長に話を聞いた。(聞き手=本紙・中西)


バーゼル以前”には戻らない


――ここ数年、プラスチックのマテリアルリサイクルや燃料化、エネルギー回収などを巡る事業環境の変化は目まぐるしい。

犬飼 2003年頃から中国を始めとする海外へのプラスチックくずの輸出が急激に増えて“輸出バブル”の状況になった。その後、中国によるグリーンフェンス政策で輸出が一時的に減ったのも束の間、再び新たな“輸出バブル”の状況になったが、17年の中国政府による国門利剣(ナショナルソード)で中国への輸出はほぼできなくなった。この激変期を経て、東南アジアなどへの輸出に急旋回したが、輸出先国での環境汚染が問題になり、バーゼル条約附属書が改正されて、今年1月からは厳格な輸出規制が行われるようになった。プラスチック再資源化の業界関係者は幾度も転換期を迎えることになった。


――ただ、今年に入ってから数カ月の間、輸出量は減っ


たが、その後、やや持ち直した。

犬飼 適正な国際資源循環は必要だと考えているが、それでも“バーゼル以前”には戻らない。特にマークされているのがプラスチックフィルムくずのベール(圧縮梱包品)だろう。

 主に輸出する側の日本では、昨年、バーゼル法該非判断基準が策定され、その中で汚れがない単一樹脂のフィルムくずのベールなどはバーゼル法による輸出規制対象外となったが、今年1月のバーゼル法改正省令の施行以降、汚れが付着したものを規制に則った手続きを行わずに輸出する違反事例が発覚した。

 フィルムくずのベールなどについては今後、日本の環境省や経済産業省、税関での検査がさらに厳しくなるのは間違いない。輸出にも基準を満たした高品質のものであるという“ブランド”が求められる時代になったということだ。



適正なリサイクルを行う


――そうかと思えば、直近では原油高とプラスチック価格高で、リサイクルプラスチック原料への需要が増している。海外の需要家からの引き合いも多いと聞く。


犬飼 国内資源循環の重要性は言うまでもないが、適正な国際資源循環も必要だ。

例えば、発泡スチロールの溶融固化物(PSインゴット)などは、中国などへの“輸出バブル”以前から、値段の変動にかかわらず長年に渡って国際的なリサイクル品として扱われてきた。最近のプラスチック価格高で、リサイクルプラスチック原料の需要が多いことは承知している。国際資源循環の市場も活況のようだ。汎用樹脂については、東南アジアだけでなくロシアなどからも引き合いがある。ポイントは、国内資源循環か国際資源循環かを問わず、それらの事業がそれぞれの国の法律に則って、環境対策を講じた上で行われるということだ。

 最近の日本国内でのリサイクル事業をみると、一部には、不法投棄ではないが敷地内に大量の廃プラスチックを山積みしているだけというような不適正な事例も散見される。



 一方、海外、特にOECDに加盟していない国に輸出してリサイクルする場合には、リサイクル設備があるだけではなく、適正な排水処理が行われていることが重視されるようになっている。万一、輸出先国政府が「アウト」と判断されればシップバックを命じられることになる。


資源循環の新たな市場が必要


――廃棄物処理や資源循環には規制強化とともに促進策も必要だ。

犬飼 バーゼル法と連動した制度で言えば、違法輸出に関しては、輸出者(シッパー)に対して外為法違反として最高で懲役5年が課される。場合によれば今後、シッパーだけでなく排出事業者にも法的責任が問われることになるかもしれない。


 一方、国はバーゼル法省令改正による輸出規制強化、すなわち国際資源循環の適正化とともに、プラスチック資源循環促進法という取り組みの後押しのための法制度づくりにも乗り出した。


 プラスチック資源循環促進法については、私どもも期待している。

 中国によるプラスチックくずの輸入禁止や日本のバーゼル法省令改正の施行などにより、現在、日本国内でプラスチックくずを材料にしてリサイクルペレットを製造して国内外に販売しようという動きが増えつつある。


 汎用樹脂で言えば、ポリプロピレンなどは国内資源循環の市場でも需要があるが、ポリエチレンについてはごみ袋など限られた分野の需要しかないのが現状だ。


 プラスチック資源循環促進法にはこれらの課題を打開する道を切り開いてほしい。







 
 
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